2010年9月6日月曜日

仕事遍歴(37:夜の観測)

9月6日(月曜日)
 小生が気象庁(測候所)で初めて観測をしたのが「室戸岬測候所」でした。
 測候所での気象観測は、気温や湿度・気圧の観測は学校などでもおなじみですが、雲や視程の観測は初めてだったのです。
 当時小生と同じ時期に入所したのは3人いました。その3人が昼間(目で見える)観測を教えていただくのは比較的スムースに出来たのですが、曇りや雨の時、さらに夜になると次第に複雑化してかなり困難を極めました。特に夜間の時にはほとんど見えませんので、目を慣らすため観測の10分ほど前には外に出て目を暗闇に慣らすのです。そうしていますと、次第に目標とするものが(昼間頭の中に入れていた状態のものが)見えてくるのです。
 視程の観測は、昼間目標物としていたものを目指して観測するのですが、光や薄ぼんやり見える影などを利用するのです。遠い所などは光の瞬き(マタタキ)具合とか光の色なども参考にしました。昼間は足摺岬など100km前後のものが見えますが、夜間は全く見えないのでかなり難しかったことを覚えています。
 この他<雲>の観測はさらに輪をかけ難しく、10年の月日を経なければ一人前とは言われなかったと思います(雲については後日記載します)。
 やっと観測全般に慣れましたのは、3~6ケ月も後のことでした。(桜54)

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